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【短編集】切ない恋もそこまでに

第15章 #15 消えない


春。

桜が連想されるこの季節

新たな出会いがスタートしていく季節



あなたと出会った

姿形も知らない、声も知らない

ただの友達にも満たない知り合い



でも友達を追い越して恋が芽生えたの



好きだと、心から思ってたの

ずっとあなたのことばかり考えてた

あなたから来る通知が何よりも嬉しくて、

それが世界一大切だった



姿形を知らなくても。

その顔が偽物でも



確かに愛はあった



いつの間にか消えた声も、待っていた

きっと大丈夫だと言って、心が理解できないまんま終わらせた



忘れようとした

忘れたかった



そうでもしなきゃ、上手く笑えないの



でも消せない

あなたと繋がれる唯一の手段をつい残してしまう

だって、それしか無いから

まだそこに希望が残っているから



あの半年はとてつもなく幸せだったの



ねぇ、もう1回好きって言ってよ

その声で呼んでよ

私を見てよ。

頑張ったから、褒めて





ねぇ、どこに行ったの?
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