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【短編集】切ない恋もそこまでに

第14章 #14 すり抜ける心


ぎゅっと私の体を抱きしめるあなたの腕に、そっと添えられた私の手

きっと、私たちの状況ってそんなものよ



もう私の愛が揺らいでるの気づいてる?

気づいてないよね



最初は逆の立場だったはずなのに

遅すぎなのよ。

もうロウソクが消えそうなの



今にでも離れられるこの状況で

私が離れないのは、

少し残った希望でしょうね



我ながら笑えるわ



アホみたいな希望に縋って

いい子を演じてるのよ?

似合わない甘ったるい声使っていい子演じてるの

自虐もそろそろ虚しくなってくる

飽きてるはずなのに溺れてるなんて、呆れるわよね



もうちょっと、あと少しは期待してみるのよ

希望とやらに。
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