Golden Treasure[ジョジョーGWー]
第3章 新たなる生活
フ「どうしたんです?」
フーゴは読んでいた本に栞を挟み、かけていたメガネを外した。
「寝れなくて…」
フ「思い出してしまいますか?」
「うん…」
フ「僕のベッドで寝ていいですよ、寝るまでそばにいますから」
「そしたらフーゴはどこで寝るの?」
フ「僕のことは気にしないでください、リビングのソファででも床でもどこでも寝れますから」
「でも…」
フ「いいんです。はい」
フーゴは椅子から立ち上がると布団をめくった。
は渋々布団に入った。
フーゴはベッドサイドに座ると、布団をトントンとたたいてくれた。
「ふふ、子供みたい私」
フ「そうですね、ですがそんなところも可愛いですよ」
「そ、そう…?」
は照れてしまった。
フ「はい。…なぜ…なぜブチャラティとかじゃあなく、僕のところに来てくれたんですか?」
「んー…フーゴは私と同じ感じがしたからかな」
フ「同じ感じ?」
「うん。フーゴ、結構裕福な家で育ったでしょ?」
フ「え…僕の過去を話したことありましたっけ?」
「ないよ、ブチャラティから聞いたとかでもない」
フ「ならどうしてですか…?」
「育ち良さそうだもん、滲み出てるよ、すぐキレるのはちょっとあれだけどね」
は苦笑いしながら言った。
「それなのにギャングになったってことは、何か家との縁が切れてしまうようなことがあったんじゃあないの?」
フ「すごいな…さんは…。その通りです」
「私も同じような感じだから。でもそんなのはこじつけかな。ただパッと最初に思いついたのがフーゴだったんだ」
は笑った。
フ「そうか…」
「フーゴ」
フ「はい?」
「わがまま言っていい?」
フ「僕にできることならなんでもしますよ」
「暗くしないと寝れない…でも1人じゃ怖い…」
フ「それは…それはつまり僕に一緒に寝ようと言ってますか…?」
は恥ずかしそうにゆっくりと一度だけ頷いた。