Golden Treasure[ジョジョーGWー]
第2章 再会
「はぁっ…はぁっ…お願い無事でいて…」
は赤信号も無視して走り続けた。
無我夢中で走った。
しかし、の願いも、走りも、無駄なことだった。
「うそ…」
アパートに着いたの目に映ったのは、いつものボロボロのアパートではなく、派手に真っ赤な炎に包まれ、骨組みまで黒くなり、崩れかけているアパートだった。
「でも…ちゃんと逃げてるかもしれない…」
そう思って周りを見渡した。しかし外に出てきた住民たちの中にはいないようだった。
するとさらに、204号室に男の子が取り残されていると言う声が聞こえた。
「え…?」
204号室とはたちが住んでいた部屋であった。
「そんな…嘘だ…嘘だよ…」
その言葉を信じたくないは燃え盛るアパートの中に入って行こうとした。
ガシッ!
しかしそれは引き止められ、叶わなかった。
ヴィ「!!なにしてる!!」
引き止めたのはヴィオレンツァであった。
そのすぐ後にブチャラティ達は追いついたのだが、を引き止めるには一歩遅かった。
「ミオが…ミオがまだ中にいる…!」
ヴィ「そんな…」
「助けなくちゃ…」
は足を進めようとした。
ヴィ「無理だ!君まで死んでしまう!」
「私が行かなきゃミオが死んじゃう!!」
ヴィ「きっともう死んでいる!」
「はっ…」
は膝から崩れ落ちた。
「いや…そんなの嫌だよ…いや…いやっ…!!」
はその言葉を皮切りにわんわん泣き出した。
ヴィオレンツァは、そっとを抱きしめ、背中をさすった。
悲しい表情で。ではなく、ニヤリと何かの企みが成功したかのような表情で。
そしてその表情をブチャラティ達は見逃さなかった。