Golden Treasure[ジョジョーGWー]
第2章 再会
「それに…80億リラものお金をすぐに返せる人なんてなかなかいないからさ…そんな大金私にはきっと返しきれない。でもそうしたらミオにまでそれを背負わせることになる…それがどうしても嫌だったの」
ブ「だがそれじゃあ…」
「私1人なら断ってたよ。でも…弟に人生棒に振って欲しくない。弟には、幸せになって真っ当な道を歩いてもらいたい。借金も人様に返してもらって弟の面倒を見てもらう。私がこの結婚で幸せになれないのは、その代償だと思ってる」
ブ「じゃあ、やはりにはその婚約を破棄する気は無いんだな。」
「うん、ないよ」
はキッパリと言った。
ブ「そうか…」
「うん…」
ブ「一つだけ気がかりなことがある」
「なに?」
ブ「やつはなぜそこまでしてを妻としたいのに、冷たく接する?」
「…自分の株を上げるのに1番いいポジションに私がいるからかな」
ブ「?」
「あの人は自分の株を上げること、見栄を張ることしか頭にない。それに1番適していたお飾りが、私。でもお飾りに情は湧かない。ってことだと思うよ」
ブ「…もし…」
「ん?」
ブ「もし俺たちが借金も弟のこともなんとかしてやると言ったら…はどうする?」
「断るよ」
即答であった。
「迷惑かけたくないから。本当に大切だと思ってる人たちだからこそ、断る」
ブ「そうか…」
「当たり前だよ」
ブ「もし何かあったらいつでも頼ってこい。必ず力になる。約束しよう」
「ありがとう、心強いよ」
は笑顔を取り戻し、帰って行った。
ブチャラティも力になりたい、助けたいという思いは変わらないものの、の決心は変わらないのだと、半ば諦めのような気持ちを感じながら家に帰ったのだった。