Golden Treasure[ジョジョーGWー]
第7章 第三指令
すると、離れて座っていたトリッシュが口を開いた。
ト「聞きたいことがあるんだけれど、答えてもらえるかしら?」
「あ…」
ブ「君の方からの質問に答える事は許されていない。俺たちの任務はあくまで君の護衛だ」
ト「どうしても答えてもらうわ…あたし…一体何者なの…?何よこれは!この地面は何!?」
トリッシュが指す地面には大きな足跡のようなものがあった。
「!?」
ト「なぜ最近急に奇妙なものが見えるようになったの!?」
ブ「はっ…!」
ト「なぜあたしは知らない父親のために追われるのよ!」
ブ(ボスの娘はやはりスタンド使い…!)
ト「答えなさい!」
が取り乱すトリッシュに近づいた。
ブ「ん…」
ト「!あなたもわかってるんでしょ!答えてよ!」
「私は組織のものではないけれど…ブチャラティが答えられないと言ったものには私も答えられない…私が話すことで、彼らのことを危険に晒してしまうかもしれないから。だけどね、トリッシュ」
はトリッシュの肩に手を置いた。
「いずれ答えが分かる時が来る。あなたのお父さんが何者なのか、どんな人物なのか、もうすぐ分かる。だからその時までもう少し…」
ト「今すぐ教えなさい!」
ギュッ…
ト「あ…」
ブ「!?」
はトリッシュを抱きしめた。
「分かるよ、今まで正体不明だった父親に急に保護されて、こんな風に追われて、命を狙われて、不安になるよね、自分でも自分が誰なのかわからなくなるよね。なぜ私がって、私ばっかりなんでこんな目にって、思うよね。私はトリッシュじゃないから、100%気持ちをわかってあげられるわけじゃない。でも、なぜこんな目に遭わなくちゃいけないのって、そういうどこにもやり場のない怒りや悲しみ、少しはわかる。私も経験あるから」
ト「そうなの…?」
「そうだよ。でもずっとこれが続くわけじゃない。ヴェネツィアに行けば全てわかるから。トリッシュは1人じゃない。ブチャラティたちも、私もいる。だからそれまで、もう少し、一緒に頑張ろう?ね?」
ト「…分かったわ…」