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Golden Treasure[ジョジョーGWー]

第4章 任務の始まり


ぺ「彼女の名はトリッシュ・ウナ、15歳。"ウナ"は無論母方の姓じゃ。ボスのものではない。トリッシュは生まれてから一度もボスに会ったことはない。ブチャラティ、お前も知ってのとおり、ボスの正体を知る者はいない。だが当然ボスにも過去がある。特に若い頃の過去はな。2ヶ月ほど前のことじゃ。カラブリアの街の病院で、ドナテラという女が病気で死亡した。ドナテラは死ぬ何日か前、ソリッド・ナーゾという名の男を急に捜させ始めた。その男こそ、トリッシュの父親。1人残される娘の行く末を案じての行動だったのだろう。じゃが…」

ブ「ナーゾという男は存在しない。なぜならそれは、ボスが若い時に使った偽名の一つにすぎないから。そうですね?」

ペリーコロは頷いた。

ぺ「ナーゾの名を探る者は要注意。パッショーネで、ある程度の地位にいる者なら、皆肝に銘じておることじゃ。ボスの過去を探ろうとする行為自体、組織への挑戦を意味する。ドナテラのことはたちまちうわさとなった。娘がいることが分かるとさらにうわさは広まり、当然ボスの耳にも入った。ボスの決断は早かった。幾人かを介してわしへと命令を下し、ドナテラの死後、娘を直ちに保護させた。ボスには直感的に分かったんじゃな。今まで存在を知らずにいたが、その娘トリッシュは、確かに自分の本物の子だということが。そしてわしがトリッシュを保護した直後、何者かが入れ違いで彼女を捜していることが分かった」

ブ「はっ…」

ぺ「ボスの命令が30分遅かったら、トリッシュはそいつらに拉致されていたろう。そして…殺されていたろう」

ブ「誰です?何者が彼女をねらっているので?」

ペ「組織の裏切り者じゃよ。何人いるかは分からん。ボスを倒して、麻薬のルートを乗っ取ろうとしてるやつらじゃよ」

ジョ「麻薬…」

ペ「やつらはトリッシュがボスの秘密を何か知ってると思い込んでおる。ボスを倒すための情報を欲しがっておるのじゃよ。トリッシュは何も知らぬただのか弱い小娘だというのに」

ブ「護衛の期間は?」

ペ「1週間…いや、もっと短いかもしれん。ボスがその裏切り者どもを見つけて始末するまでだ。すぐにこの島を出て彼女をどこかに隠せ。トリッシュが君のところにいるのはボスとわししか知らない」
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