Golden Treasure[ジョジョーGWー]
第2章 再会
次の日、が露店で働いていると、またヴィオレンツァがやってきた。この前よりは少し小さな花束を持って。
ヴィオレンツァは少し手を挙げるとに話しかけた。
ヴィ「、店が終わった後今日は時間あるかい?」
「あ…今日は…その…店の買い出しがあるから…」
はそう言って逃げるつもりだったのに2人の会話に気づいた店主が
店主「買い出しはやっとくからいいよ!2人で楽しんできな!」
と言われてしまった。
ヴィ「だってさ。ありがとうございます」
ヴィオレンツァはまた人の良さそうな微笑みを浮かべて言った。
「ありがとうございます…」
ヴィ「じゃあ迎えにくるよ終わる頃に」
は1人ため息をつくのだった。
仕事が終わると、宣言通り、ヴィオレンツァが高級車で迎えにきた。
店主「かっこいいねぇ、自慢の彼だな、ちゃん」
「そうですね…」
が苦笑いで答えた。
ヴィオレンツァが車から降り、店主に頭を下げ、助手席のドアを開けた。
ヴィ「さあ乗って」
は黙って車に乗り込んだ。
ドアを閉めるとヴィオレンツァも車に乗り込み、高級レストランへと発進させた。
ヴィ「もう少しみんなの前で愛想良くできないのか?」
「…ごめんなさい、気をつけるね」
は俯きながら呟いた。
ヴィ「まぁお前が無愛想であればある程、俺の株が上がるから別に良いけどな。だがこれから行くレストランでは楽しそうに振る舞えよ。いいか?これから俺は君にプロポーズをする。婚約の申し出を受けてくれれば、借金も肩代わりしてやるし、弟の面倒も、君の治療費も面倒見る。ということはもちろん答えはわかってるよな?」
そう、人当たりがいい、と言うのは表面だけで、中身は自慢や見栄、自分さえ良ければそれでいい、そんな最低な男だった。
「…うん、わかった」
ヴィ「君は辛い生活から解放され、俺は美人で人気者の妻を手に入れる。ウィンウィンだな。君にはなぜか人を魅了する力がある。そんな人を妻にする。これでもう俺の人生は完璧だ」
「…」
そこからレストランに着くまでは互いに終始無言だった。