Golden Treasure[ジョジョーGWー]
第2章 再会
が顔を上げるとそこには不思議な前髪をした、金髪の青年が立っていた。
そう、この青年が後にブチャラティ達と出会うことになるジョルノ・ジョバァーナである。
ジョ「どうしましたか?」
「いえ…」
は涙を拭ってなんでもありませんと言って歩き出そうとした。
しかしそれは叶わなかった。
ジョ「なんでもないわけないでしょう?」
ジョルノがの手を掴んで引き止めていた。
がジョルノの方を振り向くと、真っ直ぐな目で見つめてきた。
ジョ「雨も降っていないのにそんなにビショビショでたった一本のひまわりを抱きしめているなんて普通じゃあない。」
「男の子に貰ったひまわりが折れてしまって少し悲しかっただけです」
悲しそうな笑顔を浮かべ、は言った。
ジョ「…貸してください。」
ジョルノはからひまわりを取り上げると、みるみるうちに元気なひまわりに戻してしまった。
「!?戻った…」
ジョ「はい、元気になりましたよ。だからあなたも元気を出してください。」
「ありがとう…」
今度は心からの笑みを浮かべて言った。
ジョ「っ…、そんなに濡れてると風邪をひきますよ。良かったら使ってください」
ジョルノはハンカチをに差し出した。
「ありがとう。…?ジョルノジョバァーナ?あなたの名前?」
渡されたハンカチに刺繍が施してあった。
ジョ「はい、返さなくて結構ですから。では」
ジョルノはスタスタと行ってしまった。
「ありがとう!」
は遠ざかる背中に向かって言った。
ジョ(どういたしまして。ハンカチはあなたに持っていてもらいたい。なぜだろう、こんな気持になるのは。笑顔を見てドキッとしたのは。こんなのは初めてだ…)
ジョルノはそんなことを思いながら歩いた。