第6章 5杯目
「いえいえ、すっごく美味しかったので。また直接お礼させてくださいって、もし会ったら伝えていただけませんか?」
「僕の片割れを気にかけていただいて、ありがとうございます。伝えておきますね」
「お願いします!じゃあ、また!」
ぺこっと頭を下げて、ラウンジを出るともうすっかり暗くなっていた。
お腹いっぱいになったおかげか、なんだか朝のモヤモヤがやっとスッキリした気がする。
フロイド先輩のお陰だ。
あんなに美味しいの作ってくれて、あんなに優しくされて、何だかすごくあったかい気持ちがする。
魔法みたいだ…って、彼魔法使いなのか。
「ふふっ、」