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オニオンスープ

第5章 4杯目


 「もういぎでげない」
 「ちょ、監督生!?やめろ、ズボン脱げる」
 「デュースのズボンなんて脱げちゃえばいいんだバカ」
 「はぁ?」
 「おい、デュース。とりあえず廃人と化したこいつ、どうにかするぞ。
 おーい、監督生?そろそろ授業だから行こうぜ?クルーウェル先生に怒られるぞ?」

 エースに引き剥がされて、立ち上がらされて肩を抱かれる。

 …慰められるなら、ケイト先輩がいい。

 連れてこられた教室、今日は座学みたい。
 安定の3人と一匹で座る。

 うぇええええん。
 ずびびび。

 「お似合いは、ひどくない?毎日軽音部行って、アピールしまくってんのにひどくない?」
 「ハイハイ」
 「マジカメでお姫様抱っこって言う、苦行載せられるなら、ケイト先輩とじゃないと割に合わなくない?
 マリッジの時の実装したケイト先輩に抱っこされたいぃ!!」
 「いや、実装したの、俺とエペルと寮長と、ルーク先輩だけな?」
 「って言うか、ゴースト生意気すぎない?
 ケイト先輩に言われたら、即刻OKでしょ?ぜんぜんチャラくなくない?見る目なさすぎない?
 あの時参加したメンバーで、実はいちばんイデア先輩に似てたのケイト先輩だったって気づかないの目が悪くない?
 性格の面でね?いや、内面も外面もケイト先輩の方がいいけど。もうダントツだけど。
 ずるいずるい、私もプロポーズされたいぃ!あー、もうやだ。ほんとやだ。オーバーブラットしちゃう」
 「オーバーブラットってなんだよ、オーバーブロットだろ」

 そんなことどうでもいい。

 「監督生、ブロットは魔法が使えないと貯まらないんだ。だから、お前が逆立ちしてもブロットは貯まらない」

 全力で諭してくるデュースに、全力で言いたくなった。 

 …お前、逆立ちでブロットたまるん?って。

 「おい、そこの三馬鹿。…分かっているな?放課後、サイエンス室に来るように」

 ほら、クルーウェル先生に怒られた。


ーーーーー
ーーー

ーー

 放課後珍しく、クルーウェル先生の罰をサボった私。

 軽音部にも行かず、誰よりも早くもすとろろらんじの、カウンター席に陣取る。
 もちろん今日は定休日だ。

 なんで入れるかって?
 従業員で、鍵を持ってるからさ。

 不法侵入?
 大丈夫、アズール先輩きっとわかってるから。
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