第3章 2杯目
「草食動物、暴れんなら落とすぞおら」
「うっす」
その時ピコンと鳴った携帯。
先輩の耳がピクんと動く。
「ラギーか?」
「はい」
『このままだと、レオナさん単位落としかねないので、一年との合同授業、監督生君頼むっすよ!!』
「無視しろ」
ラギー先輩、ごめんね。
無理そうです。
ドサッと乱暴な手つきで降ろされ、パンパンと私の太ももあたりを払うとそこを枕にドサッと寝転がった。
思いっきり大きなあくびをして。
コイツ、(先輩だけど)本当に私のこと枕にしか思ってないんじゃ?
「あの、先輩単位は?」
「一回したんだよ。そんなもん、やるのだるいだろうが」
「いや、私の単位のほう」
「勉強みてやるよ。枕は黙ってろ」
…いや、人権とは。
その日は、ラギー君が迎えに来るまで、私が解放されることはなく…
本当に枕として一日を終えた。
お陰で足が痛い。
グリムへ。
どうか、みんなの言うことを聞いてちゃんと単位取ってね。
私は筆記をがんばります…
多分。