• テキストサイズ

【R18短編集】場地圭介との性活【東リベ】

第4章 社会人場地さん×長編年上ヒロイン


 押し込まれるようにタクシーへ乗せられ、心地よい揺れに瞼が重たくなるのを防ぎようがなくて……たまにハッと目を開ける私の些細な抵抗も虚しく、気づいたときには彼の家へとついていた。

「起きろ。ついたぞ」
「ん……」
「立てるか?」
「ん……」

 うつらうつらといまだ覚醒しない頭をなんとか動かし、圭介に支えてもらいながら彼の家へと足を踏み入れる。扉をくぐり抜け、もたもたしながら靴を脱いでいると顔の目の前に圭介の腕が現れ、何事かと目をぱちくり。いわゆる壁ドン状態の現状に理解が追いつかず「あ」とか「え」とか言葉にならない言葉をあげてしまった。
 いったいどうしたのか、なんて思いながら圭介を見上げると……まあ顔が大層怒っていらっしゃること。これはお説教されるな、と理解した瞬間にある程度酔いも冷めてしまった。

「あのー……」
「大丈夫つったの、誰?」
「……私です」
「大丈夫じゃなかったの、誰?」
「……それも私です」
「俺が行かなかったら、どうするつもりだったンだよ」
「えと……」

 距離をぐっと圭介に詰められたせいで、はらはらと彼の長い前髪が私にかかってくすぐったい。鼻と鼻がくっつきそうなほど近くなり、圭介の瞳には私が映って……いるけどなんとも言えない表情をしている。宿題を忘れたことが担任の先生にバレて怒られている生徒のような、悪いことしてごめんなさいって顔。
 口ごもる私に痺れを切らしたのか、圭介は私の顎を雑に掬うと、そのままかぶりつくように唇を重ねた。何度も何度も角度を変え、まるで獲物を補食するかのようなその行いに息も絶え絶えな私のことなどお構い無しなようで……息を吸おうと口を薄く開けた瞬間──待ってましたと言わんばかりに圭介の舌がぬるりと入り込んできた。

「んっ、ふぅ……んん!」

 苦しくなってきたからそろそろ終わりにしてもらわないと。それを伝えるために圭介の胸辺りをとんとん叩くも口づけは深くなる一方で……分厚い彼の舌に私の舌が絡めとられては吸われ、絡めとられては吸われ。
 酸素が頭に回らなくなってきた私は生理的な涙を目に浮かべながら圭介の服の袖を必死に掴んではなんとか耐えようと努力する。
/ 79ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp