第2章 場地圭介(社会人)×千冬の幼馴染みヒロイン(大学生)①
変に力が入って体をちぢこまらせる私をたしなめるように、場地くんは言ってくれるけれど……それが簡単にできていたら、今ごろこんな無理なお願いを場地くんにしてないから!
「しょーがねぇな」
そう言って私の秘部から顔を離した場地くんは、自分の腕で私の愛液で濡れた口許を乱暴に拭いた。そしてそのまま顔を近づけてきて、緩やかに唇を塞がれる。自分の鼻から抜け出る甘い吐息に、信じられない気持ちを抱いている私の口にいきなり入ってきた場地くんの舌。
それに驚き、逃げ惑うように奥へ引っ込めるも獲物を追い詰める狼のように私を捕まえに来る。
キスに集中していると、ぐぷぷっと粘度の高い音とともに私のナカへ場地くんの指が一本潜り込んできた。溢れ出た愛液を親指で掬い上げては、少しばかり存在を主張し始めた秘豆へと無遠慮に塗りたくる。
押し潰したり擦りあげたりと変化をつけながらソコを執拗に可愛がり始めた場地くんの行動は、彼の宣言通り私をイかせるための動きをしている。ぐちゅぐちゅと私の下腹部から聞こえる音と、キスの合間に紡がれる吐息しか私の耳には入ってこない。
どうしよう。こんなに気持ちいいなんて、知らなかった。もっとキスしてほしいって、もっと弄ってほしいって、もっと舐めてほしいって考えるなんて思いもしなかった。
「んあ、あっ、」
「声、出てくるようになったな」
「言わ、ないで」
「ンでだよ。感じてる証拠だろ?」
「だっ───」
ブブブ。
私の発した言葉が早いか、場地くんのスマホのバイブが鳴ったのが早いか。バイブ音を聞いて頭をよぎったのは幼馴染みの顔。
もしかして……もう帰ってくる? どうしようと焦りだした私とは裏腹に場地くんはスマホを手に取って「もしもし」と通話を始めた。あろうことか、私のナカで指を抜き差ししながら。
「千冬ゥ。今どこ?」
やはり千冬だ。いや、それはもはやどうでもいい。そんなことより私が今心配なのは千冬に私の濡れた愛液の音と、必死に我慢している私の声が聞こえていないかと言うこと。
こんな状況なのに顔色ひとつ変わらないどころか、挑戦的な笑みを浮かべながら切れ長の黒目を私の方へ流してくるこの男はなんと余裕なことか。