第2章 場地圭介(社会人)×千冬の幼馴染みヒロイン(大学生)①
いつの間にやらはだけていた私のブラウスに唖然とした口が塞がらない。手癖が悪すぎやしないだろうか、この男。黒い花の刺繍がついた薄紫色のブラが惜しげもなく披露されているのを自分の目で確認してしまい、一気に羞恥心で体が沸騰したように熱くなる。
「耳まで赤くなってんぞ」
「だ、だって」
「これじゃ先が思いやられるな」
口ではそう言ったもののどこか楽しそうな場地くん。多分、こういうちょっと意地悪い、攻撃的な笑顔にみんな惹かれるんだろうな。そんなことを考えていると、胸の辺りがいきなり解放感を感じて下を向く。どうやら考え事をしている間にブラジャーは取り払われてしまったみたいだ。
「キレーな胸の形してんじゃん」
「誰と比べて? 元カノ?」
「AV女優」
「なんとも言えない気持ち」
「ハハッ。ま、俺の好みにドンピシャってこと」
そう言って胸の膨らみに顔を寄せた場地くんはその柔らかさを楽しむかのように唇で挟んでみたり、下から掬うようにして弄んでいる。これもやっぱり気持ちいいとか感じなくて、どこかくすぐったいような感覚がずっと続いている。……やっぱり、私の体が変なのかな。そう思ったのが彼に伝わったようで、私の方へ視線を向けた場地くんは「急いでると余裕ないみてェで嫌だったんだけどよ」と言いながら、おもむろに胸の突起をぺろりと舐めた。
その瞬間、ぞわりと腰の辺りがさざめくような感じがして体を少しびくつかせるた私を見た彼は、そのまま口に含んで器用に舌先でたわわに実った先端を転がし始める。
なに、これ、くすぐったい。くすぐったいけど、今までと違う。
「ば、場地くん」
「んー?」
「何か変、くすぐったいのがいつも何か違う」
「気持ちいいってこと?」
「わかんないっ。わかんないけど、なんか変な感じするっ」
「んじゃ、もーちょっとそのまま変な感じでいてくれな」
「う、うん」
このまま場地くんに身を任せていたらいいのかな……ドクドクと激しく脈打つ心音が彼に聞こえてしまわないか心配しながら、場地くんにされるがまま体を触られる。生暖かい舌の感覚に刺激され、先ほどよりなくすぐったくなって、身をよじれば脇の辺りをツー……となぞられ、自分でも聞いたことのないような艶っぽい声が漏れ、慌てて手で口を塞いだ。