第1章 ドフラミンゴの女
がブランケットを抱きしめるのを、ドフラミンゴは見逃さなかった。
胸がザワつく。
最初理由は分からなかった。
ただの同情とか興味本位からをそばに置いた。
弟と同じく声が出ない可哀想な女。
まぁ女というには全然ガキだったが。
10年後…いや6年後が楽しみで仕方なかった。
今すぐどうこうしようとはまだ思っていなかった。
幼女趣味かとも思ったが別にどうでもいい。
を独り占めしたい。
力も知恵もつけなくていい、なにも知らないままでいい。その方が都合がいい。
そうすれば、逃げることも逆らう事も考えないだろう。世界は俺の手のひらの上だけだ。
「」
「!」
ハッとして、ブランケットを脇に乱雑に置くと立ち上がる。
ドフラミンゴを怒らせるような事をしてはいけないのは言われなくても分かってる。彼はここのボスだから。
「お前…。」
「?」
「フフフ。なんでもねぇ」
ガレキの中から拾ってきただけあって、拾ったばかりの頃は目が死んでいた。生きることを諦め死を待つだけの目。
オレはその目が気に入った。
「早くお前の声が聞いてみてぇな」
そう言って頭を撫でる。
精神的なもので声が出ない。いつ出るようになるかも分からない。
弟のように大人になっても声が出ないかもしれない。
「…」
頭を撫でる手を捕まえて、は手のひらに頬を擦り寄せる。
こーゆー所がドフラミンゴは気に入っていた。
の母親は娼婦だったというから、男の悦ばせ方を知ってるのかと思ったが…でも母親が仕事をしている姿は見たことがないと言うから天性のものなのだろうか。
「早く大人になれ。」