第1章 ドフラミンゴの女
ドフラミンゴはとりあえず汚れた体をキレイにするのにベビー5を呼び私をお風呂に連れていくように言う。
「おい、コラソン。コイツはダメだからな」
と、黒い羽コートを着てる人に私を指さす。
じっと見つめてみると少しバツの悪そうな顔をしている、が、すぐに背を向けて部屋から出ていってしまった。
後から聞いた話だとコラソンは子供嫌いで、すぐに殴ったり窓の外に投げたりするらしい。
なにそれこわい。
現にその子供嫌いな姿はすぐに見られた。
よりも早くドンキホーテファミリーに加入したローは良くコラソンに酷い仕打ちを受けていた。
「…」
コラソンに窓から投げられたローにタオルを持って駆け寄る。
「くそっ。」
ローはの手からタオルをひったくるようにして受け取ると、頭から出ている血を拭った。
「!こっちに来い」
何処からかドフラミンゴの呼ぶ声がして、はローの頬にそっと手を触れてから声の方に走った。
ローは珀鉛病だった。
少しずつ命が蝕まれていくらしい。
ドフラミンゴに教えて貰った。
助かる方法は今はないと言っていた。
「ここに居ろ」
ドフラミンゴの声の方にいくと部屋で椅子に座っていた。
顔には新聞が乗せてあり、これから一眠りでもするのだろう事が伺えた。
近くにより、返事の代わりに右手をギュッと握り床に座り込む。
ベビー5やローは戦うための訓練をうけているけど、私は何もしなくて良いらしい。
ただ、ここに居ろといつもドフラミンゴは言った。
戦うすべも生きるすべも持たない私は、彼の言う事を聞くことにした。
そうしているうちにドフラミンゴも私も眠っていたようで気が付いたら、窓の外は少し薄暗くなっていた。
「……?」
肩にブランケットが掛けられていた。
誰だろう。
よく見るとタバコの焦げあとがついてる。
こんなドジするのはこのファミリーには1人しかいない。
コラソンだ。
は胸の奥がじんわりと暖かくなるのを感じて、ブランケットを大切そうに握りしめた。