第8章 見つめ直す過去
「、おれの船に来い。」
その時強めの風が吹いて花びらが舞った。
ローは真っ直ぐにを見ている。
「世界が広いのかどうか、自分の目で確かめてみろ。おれが嫌なら麦わら屋の船でもまぁ、良い。とにかくもうこの国から離れろ。」
子供の頃のローは冗談など言わない性格だった。
今だって冗談で言っているわけではなさそうだ。
本気で言ってるのだろうか…
「あの…ロー?はっきり言っておくけど私は役に立たないよ。戦闘出来ないし。航海術は本を読んだことあるくらいだし。洗濯掃除も出来ないし。」
「この国から離れるつもりは勿論あるけど…」
漠然とこの国にはもう居るつもりはないとは思っていた、定期船などで別の島に行こうかと…
「戦闘員が欲しけりゃお前に声はかけない、おれの船には航海士もいるし厨房や清掃も担当がいる。」
「ならなんで…」
「コラさんが…お前の事を最後まで心配してたのを思い出した。」
やっぱり、私たちを繋ぐのはコラさんなんだ。
「心配って…私もう子供じゃないよ。それに、正直もう男とはあんまり関わりたくない…かな。」
それは、言うと思った。
正直ベビー5からの話で男自体うんざりしてるんじゃないかと。
それに、コラさんが心配してたからといって今も気にかけてやる必要はないと思っている。あれは子供だったから心配していただけだ。
13年経った今、コラさんだったら心配はしないはず…いやあの人なら何歳になっても心配しそうだな。
「でもね、世界を見てみたい。とは思う。コラさんが広いと言った世界を…それにはどうしたら良いかまだわからない。正直女1人じゃ難しいでしょ?」
「そうだな」
「ローはきっと、ワンピースを目指すんでしょ?きっと足手まといに…」
「チッ。いいからおれの船に来い。おれか、麦わら屋かの2択だ
男はもう関わりたくねぇと言ったな。おれや麦わら屋がアイツと同じに見えるか?」
「見えない…と、思う…」
アイツとは、ドフラミンゴの事だろう。
「どちらの船にも女の船員はいる。そういう目的じゃなく仲間として、だ。」
「仲間にしてくれるの?」
「だからそう言って…は、なかったな。そうだ、、仲間になれ」
そう言ってローが差し出した手をはそっと握り返した。