第7章 13年前のケジメ
「それとも、そう言って私を傷付けて何も言えなくして縛り付けようとしてた??」
「フフフッ自惚れるなよ。別にお前に拘っちゃぁ居ねえ。女なんてみんな一緒だ。」
それは嘘。
「そう、ならいいわ。ここで終わりにしようドフラミンゴ。」
「なんだと?」
「私ね、ずっと言ってなかった事があるの。
ずっっと、コラさんが好きだった。
ドフラミンゴ、あんたじゃない」
-親愛だけどね。
恐らく、プライドが高いドフラミンゴは屈辱だろう。
切り刻みたくなるだろう。
「フフフフフッ、そうかならあいつと同じ所に送ってやろう。」
心のうちなんて誰にもわからないだろう。
鳥かごの様に狭いところに閉じ込めようとしても、どれだけ陵辱しようとも。心まで閉じ込めておくことは出来ないから。
首の辺りに糸が巻かれる感覚がある。
ぎゅうぅと首が締まり、息が苦しくて顔に血が集まる様な感覚がする。
もっともっと言いたいことは山ほどあるのに。
苦しくて言葉が出ない。
ふと心臓が大きく鼓動した。
体中に熱い血が回る様な感覚。
どうすればいいのか、わかった気がした。
「凪払い【カームダウン】!」
首元にタッチするすると、首に巻かれた糸が力無く落ちていく。
「!?」
ずっと、私におまけのような感じで付いていた能力が自分と一体化する様な感覚になる。
これは…?
まだよくわからないけど…
でも、おかげでまた話す事ができる。
まだ大丈夫。
「知らなかったでしょう。この力は、コラさんの能力。」
そもそも、コラさんがナギナギの能力者だって事を知らなかったはず。
「あいつ、能力者だったのか!」
「私と同じ、ナギナギの実の能力者だったの。知らなかったでしょ。」
「それでおれに勝とうってのか?おまえもローもコラソン、コラソンと…あいつは、13年前に死んだんだ!」
「あなたに殺されてね。…(もう時間かな)」
何度も言うけど、私は戦いには不向きだ。
正直なところ、一般人と変わらない。
勝てるとも一撃を入れられるとも思わない。
「ヴァイオレットを離して!」
この国を国の人たちを解放してほしい。
「コラさんが守りたかったものを、私も守りたい!」
ヴァイオレットに駆け寄る。
糸が飛んできて手や足を切るがすかさずタッチして少し切る程度ですむ。