第6章 希望の光
キャベツさんは、キャベンディッシュさんだった。
そうだよね、キャベツではないよね…
とにかくお礼を言って、その場をこっそり離れようとする。
「何処に行く…!」
「ひぇ!…あ、ローさんご無事で…」
「無事に見えるか?」
13年まえも目つき怖いとは思ってたけど、今も怖い。
顔怖い。睨まないで欲しい。
「いえ…えーっと…お久しぶりです。」
「ここにいろ、行く場所なんてねぇだろ。」
「あ、はい。」
全身ボロボロのくせに、目つきは怖いくせに。
言葉は優しい。
「すいません!今さっき切断されたばかりなら、一刻を争います。アイツの【糸ノコ】で切られて断面がぐちゃぐちゃなはず…早く縫い合わせないと…誰か何かありませんか?!」
「ボクがやるれす!」
「そうすれば私のジョーロでちゆできます!」
レオとお姫様が何とかしてくれるらしい。
「お願いしていい?…さっきから助けてもらってばかりでごめんね」
「いえ!いいんれす!」
小人さんは、見た目によらず逞しい戦士のようだった。
レオは能力者だったようで綺麗に腕を縫い合わせてくれた。
お姫様もジョーロでちゆしてくれた。
その後みんなは下に降りていき、ここに残ると言ったローとキャベンディッシュさんと私がひまわり畑にいた。
私は…国の様子を見て自分の不甲斐なさを噛み締めた。
麦わらさんはドフラミンゴと戦ってる。
ローも相当なダメージをあたえたらしい。
ここにいた元おもちゃの兵隊さん達はディアマンテを倒した。
きっと、他の人たちも戦い勝利しているのだろう。
ローは13年前のあの日のケジメをつけるのだろう。
私は、このままでいいのだろうか。
そう思うけど、動けないでいた。
王宮から大きな音がして瓦礫が落ちてくる。
私にはよく見えないけど、上では激しい戦いが続いているのだろう。
「13年間…おれはドフラミンゴを討つためだけに生きてきた…」
13年間私は何をしてきただろう。
散々良いように扱われ、女性としての尊厳を傷付けられ。
人としての尊厳だって…
ただ必死だった。私が、いる事で我慢する事で救われる人もいたから。
何度も限界を超えた
何度消えたいと思ったか分からない。
それでも、コラさんの事を思うとどうにもできなくて
ローが私を向く
「13年間…お前の事も心配だった…」