第5章 決意と決別
コラさんとローが船を降りてから半年ほどして、ファミリーは悪魔の実を奪う作戦を練っていた。
悪魔の実はオペオペの実というものでドフラミンゴはそれがどうしても欲しいらしかったのだが、状況が変わったようで船は目的地とは、違う島に止まった。
「、ついてこい。」
なんかものすごくピリピリしてる…
そこは雪が降り積もる島だった。
丘の上に登っていくと、そこには
「コラさん!?」
血まみれだった。
なにがどうしてそうなったのか理解できなかった。
でも周りを取り囲むようにしているグラディウスやトレーボルを見てみんなにやられた事は一目瞭然だった。
「なんで…」
「コイツはな、裏切ったのさ。」
「マリンコード01746海軍本部ロシナンテ中佐…ドンキホーテファミリー船長ドフラミンゴ、お前がこの先生み出す惨劇を止める為…潜入していた。おれは海兵だ。」
コラさんはそういうと胸元から銃を取り出しドフラミンゴにむける。
その手は震えていた。
コラさんはもたれかかっている宝箱に2回頭を打ち付ける。
「ウソをついて悪かった。お前に嫌われたくなかったもんで…!」
これは、私やドフラミンゴに向けた言葉じゃない。
もしかして、近くにローがいる?
どうして、そこまでして、そんなに怪我をしてまでローを助けたいの?コラさん!!
「オペオペの実はローに食わせた。あいつはもう能力者だ。うまく檻の外に出ていったよ。」
その時空からバッファローに乗ったベビーの声が響く。
どうやら、少年が海軍の船に保護されたという情報が入ったようだった。
ドフラミンゴは慌てて追いかけようとする
「よせ!ローを追ってどうする。」
「どうするって…?オペオペの実を食っちまったんなら、おれのために死ねる様教育する必要もあるな!!」
ぞっとした。
この人にとって人の命なんて、どうでもいいのだ。
私のことを大切そうに扱うくせに
全部ウソなんだ
涙が一筋落ちる。
信じようとしたのに。ウソだったんだ。
「もうほっといてやれ!!あいつは自由だ!!!」
はっとした。
コラさんの心からの叫びは、ローだけに向けられているわけじゃない事に気づいた。