第4章 大切な思い出
「ナイショな。オレが本当は話せる事。」
それはとても大切な、決意と覚悟のある言葉に聞こえて。
私はコクリと頷いた。
「話したくねぇんだ。ドフィと。話す事もねぇ。」
一見仲が良さそうに見えるドフラミンゴとコラさんは、何かあったんだろうか?
そういえば、誰かが、8歳で別れて14年後に戻ってきたって言ってた。
「話せないと向こうが勝手に勘違いしてるから、そう思わせてる」
優しい声なのに、ひどく寂しそうで私は抱きしめてくれるコラさんの顔をじっと見る。泣きそうな顔…
「悪かったな!こんな話して。なんでだろうな…ちょうどドフィもいねぇ。
なぁ。ここから逃げたほうがいい」
「!」
「なんでか分からないがドフィはお前に執着してる。それはいつかを絶対に傷つける。そうなる前に逃げたほうがいい。生きる方法は、なにかしらあるはずだ」
「…」
言いたい事は子供の私でもすぐにわかった。
確かにドフラミンゴの私に対する扱いは他のみんなとは違う。
戦闘訓練だってしなくていいと言われてるし、勉強もさせてくれない。
それなのに、そばに置いている。
こんなのはおかしい。
まだ子供だからかと思えばローは将来の右腕として訓練や勉強をしているし、ベビーやバッファローも訓練はしている。
でも、まだ半年しかいないけどわかる
「(もう手遅れ)」
首を横に振る。
「そうだよなぁ…子供1人じゃ限度がある。もう少しデカけりゃな…」
そして、私は地面にガリガリと文字を書く
[いつか必ず]
「そうだな」
それからは、ドフラミンゴがいない日はコラさんと過ごした。
たわいもない話をしたり、もしファミリーを抜けても生きていけるのように、サバイバル術を教わったりした。
海の渡り方も教わった。
その中で、コラさんが悪魔の実の能力者であることを教えてくれた。
ベビーみたいに体を変形させる能力じゃなくて本人は気にしていたけど、戦う事に特化して無いからこそ、コラさんらしいなって思って笑った。
悪魔の実っていうのは何も戦う事に特化した能力ばかりじゃない事も教えてくれた。
-物は使い用
とも言っていたけれど。
そうして月日はあっという間に過ぎていった。