第1章 貴方は誰を選びますか (烏 青 音 梟)前編
「えっと…ちゃんだっけ?」
『あ、はい!
1年1組のです!』
「マネージャーの清水潔子です。
私3年だし1人しかいないからさ、ちゃんが来てくれてすごい嬉しい。見学だけなんて言わずに正式にマネージャーやってくれたら私もみんなも助かります…って断りにくくしてごめんね…!」
『あ、いえ!とんでもないです…っ
私別にバレーボール上手くも詳しくもないんですけど、好きで。孝ちゃ…菅原先輩と遊ぶ時はいつも教えてくれたし、中学生の時も仲良い人がバレー部で…なにかと縁があるから好きなんです。』
「さっきすこし話聞こえちゃったんだけど…ちゃんと菅原って付き合って…る?」
『へっ?いやいや幼馴染なんです!
付き合ってるなんて…そんなそんな!
私みたいなチンチクリン興味ないと思いますよ!』
「あ、いや、でも第2ボタン貰ったんだよね?
菅原も東京まで会い行くつもりだったって…」
『はい!第2ボタン…でも第2ボタンって大切な人にあげるってやつですよね?幼馴染なので貰っても不思議じゃないです!会いに来るっていうのも会えてなくて寂しくなっただけだと思います!』
「あ、そ…うなんだ?」
『はい!』
「菅原…苦労するね…頑張れ…。」
『あ、すみません聞こえなかったです!』
「あ、ううん!なんでもないよ!
じゃー、ドリンク作りに行こうか!」
『はいっ』
綺麗で優しい清水さん。
こんなに素敵な清水さんと一緒に私もバレー部の皆さんを支えていけたら…充実した高校生活になるんだろうなあ。
やろうかなバレー部マネージャー。
もし遠征とかあったらさ。
もし大きな大会に出られたらさ。
東京でバレー頑張ってる皆にまた会えるかも
それに入りたい部活も思いつかないから
『清水さん』
「ん?」
『私バレー部のマネージャーやりたいです。
清水さんと皆さんと頑張りたいです。』
「え、ほ…んとっ!?
うんうん一緒に頑張ろう!嬉しい!」
見学もちゃんとしてないのに受け入れてくれた。
よし!頑張るぞ!!