第1章 貴方は誰を選びますか (烏 青 音 梟)前編
月島くんのクラスへいくと、ヘッドホンをして頬杖をついて座る月島くんがいた。なんか邪魔しない方がいいのかな。
「あれ、ちゃんどうしたの?」
『あっ山口くん!
月島くんて今話しかけたらまずいかな?』
「ツッキー?どうかな…?
大丈夫だと思うけど」
『じ、じゃあ話しかけて…きますっ』
「あ、うんっ」
山口くんが見守る中、気持ちよさそうに音楽を聴く月島くんに話しかけてみる。
『つ、月島くん』
「…」
あ、あれえ…聞こえてないのかも。どうしよう、と山口くんを見るとなんとも言えない顔をしていた。もっかい…もっかい呼んで気づかなかったら諦めよう。
『月島くんっ』
さっきより少し大きな声で。
「…?どうしたの?」
はわ…聞こえました…っ!
もう一度山口くんを振り返るとグッと親指を立ててニコッと笑ってくれた。そういえば山口くんおあんまり喋ったことないな。これから仲良くなっていけたらいいな。
「?」
『あ、あのね』
「なに?」
『これ、手紙なんだけど受け取ってほしくて』
「…手紙?なにこれキミから?」
『あ、私からではなく…あの。私のクラスの子から…なんだけど。受け取ってもらえるかな?』
「受け取らないって言ったら?」
『んん…ちょっと…困っちゃいます。』
「そ、じゃあ受け取る。」
『ありがと月島くんっ』
クラスメイトが言ったように、いらないとか言いかねないからドキドキしてたけど案外あっさり受けとってくれた。
「でも読まない。」
『えっ、どうして?』
「なんでって…僕この子知らないし。」
『あ、そ…うだったの?』
「手紙くれるってことは話したことある…のかもしれないけど。全然思い出せないから。」
『そっか。ど…うしよう。』
「まあ僕に渡したよってそれだけその子に伝えればいいんじゃない?読むも読まないも返事するもしないも僕の勝手だし。は渡してきてって頼まれただけなんだから何も悪くないでしょ。」
『じゃあ、それだけ伝えるね。
ありがとう月島くん。』
「いーえ。そっちこそ面倒な役割ありがと」
『そんなそんな!
じゃあ私教室戻るね。また部活で!』
「うん、またあとで」
『山口くんもまた後で!』
「うん、またね!」