第1章 貴方は誰を選びますか (烏 青 音 梟)前編
本当にハードな1日練習が終わり
もうすぐ夕食の時間。
私は潔子さんと2人で準備をしている。
「ねえちゃんて今まで彼氏とかいたの?」
『私ですか?それがいないんですよー!』
潔子さんと2人きりのときにするガールズトーク
この時間がすごく好きだったりする。
「えー、どうして?
ちゃんモテるでしょう?」
『いやぁ、自分で言うのも変なんですけど
それなりに告白とかはされてきたんです。』
「そうだよね。私が男なら好きになってるもん。」
『…!!潔子さん!私もですうう!
私が男なら潔子さんに告白してますよ!』
「ふふ、それでどうして彼氏がいなかったの?」
『孝ちゃんがほんっとーに私にベッタリで…
告白してくれた男の子全員に 「俺よりのこと幸せに出来んのか!」って言うんです…小学生の時ですよ!?』
「うわースガ…ホント重症なんだね。」
孝ちゃんの友達が告白してくれたときなんて、もう俺の友達にのこと紹介しないって言われたっけ…。
「あれ、でも中学は東京でしょ?
東京なら素敵な男の子たくさんいそうなのに」
『あー…中学でも孝ちゃんみたいな人がいて。
よくSPみたいって言われてました…』
「えー、会ってみたいな、あははっ」
『あ、音駒の男バレの人なので最終日会えますよ!』
「うっそ!それすごいね!
楽しみにしておくっ」
『ふふ、はい!紹介しますね!』
なんやかんや楽しくお喋りをしながら出来上がった料理を全員分お皿に盛り付けていく。1日頑張った体を存分にご飯でチャージして、明日も頑張ってもらわないと!
エプロンと三角巾を外して廊下に出ると
縁下さんとばったり会った。
「お、。
夕飯の準備してたのか?」
『縁下さん、お疲れ様ですっ
はい、今出来上がったところですよ!』
「マネ大変なのにご飯までありがとう」
『とんでもないです!
これもマネージャーの仕事なので!』
「はほんと頑張り屋だな」
『そうですかね?
縁下さんに褒められると嬉しいですっ』
「え…俺に?」
「ちゃーん!」
『あ、はい!すぐ行きます!
潔子さんに呼ばれたので行きますね!』
何故か私の言葉を不思議そうに聞いていた縁下さんとわかれて潔子さんの声がする方へ駆け足で向かった。