第1章 貴方は誰を選びますか (烏 青 音 梟)前編
『日向くんおはよー』
「お!おはよう!」
隣の席の日向翔陽くん
あれから2日後。
クラスはいい人ばかりで楽しい予感しかしない
「なあ、は部活とか入んの?」
『あー、部活かあ決めてないなあ』
「それならそれなら!バレー部のマネージャー!
やってくれよ!!」
『バレーボール?あー、あり!』
そっか、日向くんはたしか初日からバレーボール部に行ってたっけ。別に入りたい部活もないし見学とかいこーかなあ。
「まじ!?見学でもいいから見に来てよ!」
うん、それならいいな。
『うん、わかったよ!』
「よーし!今日の放課後帰るなよ!」
『ん、今週は他の部活見に行くって
他の子と約束しちゃったから来週!は?』
「わかった来週な!」
『うん、約束する!』
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今日の一限は自己紹介。
『です!
地元はこっちなんですけど、中学校生活3年間はお父さんの仕事の関係で東京に居ました。皆のことたくさん知りたいのでいっぱい話しかけると思いますが、仲良くしてください!よろしくお願いしまーす!』
手短に自己紹介をして笑顔は忘れずに。
小学生まで過ごしていた宮城。
中学校に上がるとき、お父さんの仕事の関係で東京へ行った。地元を離れるのは寂しかったけど、新しい環境へ行けることにとてもワクワクしたし東京は楽しかった。お洒落でキラキラしていた。友達もたくさんできたし充実していた。
「なあなあ、東京ってやっぱすげえ!?」
『んー、キラキラしてるよ!』
「へー!行ってみたいなあ!」
目を輝かせながら聞く日向くん。
私もそうだったけど、田舎民からしたら東京って憧れだもんね。全部が全部渋谷や新宿みたいじゃないよって今はまだ内緒にしておこう。
お昼ご飯の時間、休み時間、移動教室、さっそく友達ができた私は楽しい高校生活をスタートした。