(HQ|R18) セックストイを使わないと出られない部屋
第9章 ディルド
「そんなに怖がらなくてもいいから」
指の滑りもだいぶ滑らかになって引き抜いた指の代わりにローションを塗せたディルドの先を充てがった。さっきまであんなにおしゃべりだった宮君も黙り込んで張り詰めた空気が漂う。
「じゃあいきんでみようか。そしたら少し楽かも…」
「……っ」
閉じていたそこが一瞬緩み、ディルドの先が飲み込まれていく。勢いのままぐっと押し込むと悲鳴にも似た声が上がった。
「あ、あ…っ、ああーっ」
「いちかちゃん、大丈夫やから、な?」
宮君が下から抱き止めるように体を支えていちかちゃんを慰める。本当なら嫉妬に狂いそうなのに、犯すような行為への罪悪感が少しだけ薄れた気がしたのは共犯故のことだからかな。なんにしてもこの山場を越えないと次はない。
「そのまま体支えててあげてくれる?もうちょっとだから」
「ん、分かった…。いちかちゃん、今はゆっくり息しぃ」
固定したまま落ち着くのを静かに待つ。ほぼ飲み込まれたディルド、俺からのアングルはかなり刺激的で凝視してるのが辛い。
「どう?ちょっと慣れてきた?」
「今は…、はい」
「ほな、俺とちゅーしてよか?」
「は?何言って…」
言いかけた時にはすでに遅かった。抵抗できないのをいいことにいちかちゃんの後頭部を押さえ、唇が重なっていた。一方的に舌を絡めて小さな唇を犯すように口付けている。
「……宮、君…?」
素直に俺の言うことなんて聞かないだろうとは思ってたけどこう好き放題されるとさすがに頭にくる。
「唇柔らか…。めちゃめちゃ最高やん」
「ねぇ俺の話聞いてた?」
「聞いてたけど約束するって言うた覚えないしな」
突然のキスに泣きそうな表情になっている頬を撫でて額に口付ける。