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桜舞い散る君想ふ【ONE PIECE/鬼滅の刃等短編集】

第16章 なないろThursday【宇髄天元】






必要以上に入り込まない


お互い一定の距離感があったと言うのに私からお茶に誘えば、彼はそうやって少し距離を詰めてくれたように感じた
暗黙のルールだったのが少しずつ崩れたのに心地よく感じるのは何故だろう?


その質問に少しだけ目線を外すとソファに座ってる彼の隣に腰掛けた


「…んー、彼氏と別れたの」


「え…?あー…マジか。そっか…」


「三日前」


「そりゃあ随分とタイムリーだな」



ツラいか?と聞かれたら多少の寂しさはあるけど、メンタル的にやられていたわけではない。
それよりも天元にセフレ以上のことを求めてしまったことへの罪悪感が強い


「ごめんね、慰めてほしいわけじゃないの。ただ天元ともう少し話したいなって思っただけ。」


「なぁ…?じゃあさ、もう一回いい?」


「セックスすんなら此処にいる理由になるんだろ?もう一回シようぜ?」



そう言い終わるや否や天元は私の手を引いて、唇に己のものを押し当ててきた
先ほどまで彼の下で散々啼かされた後だと言うのに再び子宮が疼くのはセックスの相性が良いから
私の体を抱き上げるともう一度先ほどまでお互いの体を貪り合っていたベッドに体を沈めた

何度抱かれても彼とのセックスは気持ちいい
彼の指の動き、腰の動き、口づけ…全てが私を狂わせてどろどろに溶かしていく


「んっ、天元…」

「…、俺を見ろよ…。」

「み、っ、てる…!」

「ちゃんと…俺を、見ろ…っ!」



必要以上にセックス中に話したりしないのに二回目のセックスで天元はたくさん話しかけてくれた


「気持ちいいか?」
「、もっと喘げよ」
「此処好きだろ…?」


彼に「」って名前を呼ばれる度に愛されていると勘違いさせられるほどに濃厚なセックスだった



そしてその日、初めて天元が私の家に泊まった。
泊まったと言うのは少し語弊があるかもしれない
朝までヤりまくっていたからに他ならないから


それでも天元と初めて迎えた朝、二人でコーヒーと簡単な朝食を食べて部屋を出た時、ものすごく幸せを感じた





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