桜舞い散る君想ふ【ONE PIECE/鬼滅の刃等短編集】
第3章 ホワイトレディ【トラファルガー・ロー】※
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マルコ先生と検査結果のことで喋っていただけなのに独占欲剥き出しで怒ってくるロー。
最初は意外だなぁ、と思っていたけど、好意をそのままぶつけてくれるので彼と付き合う内に自分も素直に想いを伝えることが少しずつ出来るようになっていた。
「もう〜。分かったよー。」
「……、メシ食ったら久しぶりに飲みに行くか。」
突然そんなことを言われたけど、最近はバレないようにお互いの家でのデートが多かったので嬉しくて二つ返事で了承した。
「行きたい〜!いいの?」
「ああ。準備しておけよ。」
言われた通り、夕食を一緒に摂ると久しぶりにあのバーに連れてきてくれた。
マスターから"久しぶりだね"と声をかけられたのは仕方ない。
本当にローと付き合ってからはなるべく2人で出かけないようにしていたのでここにも来ていなかった。
「ホワイトレディ下さい!」
「お前、それは飲みすぎんなよ。一杯だけだ。」
ローがそう言うのも無理はない。
そのカクテルは間違いなく私がローと付き合うことになった時に飲み過ぎていたカクテル。
あの時は振られてこの白いカクテルの色すらつらかったように思う。
でも、ローがこんな私を愛してくれて、今はこの白いカクテルも綺麗だと思えるようになった。
「はーい。でも、今考えたら良い思い出だな〜。ローと付き合えるきっかけになったんだもんね。」
「…まぁ、あの時付き合うことになったっつーのは嘘だが。」
「…えええ?!そ、そうなの?!」
突然のカミングアウトにグラスを倒しそうになった。
「ああ。お前が欲しかったから嘘ついた。だけど、お前もオレと付き合ってもいいと思ってたから受け入れたんだろ?結果オーライじゃねぇか。」
ま、まぁ、そうだけど…。
ローと付き合えるなんて本当に幸せだし、しばらく夢じゃないかと思っていたことが思い起こされる。
怒るとこなのかもしれないが、ローがそれだけ想ってくれたことが嬉しくて顔が熱くなる。
これはお酒によるものなのか分からないがとにかく嬉しくて顔がにやける。