桜舞い散る君想ふ【ONE PIECE/鬼滅の刃等短編集】
第3章 ホワイトレディ【トラファルガー・ロー】※
本当は付き合う約束なんてしていない。
だが、そうハッタリをかましてダメなら仕方ないと思った。
この1ヶ月、どうにもを目で追ってしまう自分に困惑していた。
先にセックスしてしまったから仕方なく一定期間責任を取って付き合うことはあったが、忘れてくれと女から言われたことなんてなかった。
最初はその屈辱感で目で追っていたが、
よく見ているとアイツは確かに美人で、仕事もできて、患者だけでなく同僚やDr.からの信頼も厚い奴で、いろんなDr.が狙っていることを知った。
アイツと喋ろうにも避けられていてタイミングもないのに、他のDr.とは楽しそうに話しているに苛つきが止まらなかった。
それが嫉妬だと気づいた時にはもう止められないほどの想いが湧き起こっていた。
もう一度キスをしたい。
もう一度この腕に抱きたい。
もう一度名前を呼んで欲しい。
アイツを視界に入れるだけで高鳴る胸に自分のモノにしてやろうと決めた。
「え、あ、あの…わ、私なんかと付き合っていたら恥をかきますよ?先生にはもっと素敵な方が…」
「うるせぇな。オレがお前がイイと言ってるんた。文句あんのか。」
「な、ないです!!すいません…!!」
半ば強引かとは思ったが、顔を赤く染めているを見て、嫌なわけではなさそうだと分かり、ホッとしていた。
「……おい、他のDr.と喋んな。お前はオレの女だ。」
「え、そ、それは…無理なのでは…。」
「……仕事以外は喋んな。わかったな。」
コクンとうなずくにやっと安心した。
だが、他の女に袋叩きに遭うかもしれないから院内では付き合ってることを内緒にしたいと言われた。
付き合えただけでこの時点では満足していたし、確かに付き合うことでコイツが被害を被るのであれば言う通りにしてやるかと柄にもなく女のワガママを聞いてやることにした。