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貴方に捧げる物語【進撃の巨人】

第1章 憎い敵・・・でも、好き【赤頭巾】





side リヴァイ

すぐさまあいつの元から離れ、一人森へと走って帰る。
今思うと何かと変な奴だった。俺が狼だって知っても動じず微笑みながら喋ってきやがった。・・・俺はあいつの母親の仇である狼なのに。

「クソッ・・・!」

柄にもなく、あいつのことが頭から離れねぇ・・・。
・・・体がさっきから火照るはきっと走ってるせいだ───。



sideエレン



「・・・・・・レン、・・・エレン!!」

アルミンに声を掛けられ今自分がいる場所を思い出す。

「・・・アルミン?どうした?」

・・・あの満月の日から日は随分とたち、今俺は久しぶりにまた本部に帰りアルミンと会話をしているところだった。

「はぁ・・・、こっちがどうしたの?って聞きたいよ。
さっきからずっと上の空だし。」

「そうか?」

「うん。確か・・・前回の満月の時からずっとだよ?何かあったの?」

真っ直ぐ見つめてくるアルミン。


「いや・・・。」

思い当たるふしがあり、ついアルミンから目線を外す。・・・そう、あの満月の時から彼・・・リヴァイさんのことが頭から離れない。何をしても彼のことを考えてしまう。

「・・・・・・はぁ、困ったら相談してね?君は一人じゃないんだから。」

俺の態度に呆れたのか、そう声をかけてくれたアルミン。俺が悩んでいる事はどうやらバレているようだ。

「おう、ありがとな。」

素直にアルミンの厚意を受け取り礼を言う。







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