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貴方に捧げる物語【進撃の巨人】

第1章 憎い敵・・・でも、好き【赤頭巾】


side???

「おい、大丈夫か!?」

俺は必死にさっき倒れたこいつをずっと呼びかける
しかし、未だに目を覚まそうとはしない。

さっき言ってやがった「逃げて」とはどういうことだ?

逃げてとは言われたものの倒れた女を置いていくなんてことをするはずもなく・・・

「・・・うぅ・・・。」

声がし、すぐさま先程倒れたやつを見るとそいつが起き上がり始めるのが見えた。

「急に倒れたが大丈夫か?」

近くに寄り声をかける

「・・・ガルルル・・・」

「・・・あ?」

意識が目覚めたと思ったら急に四つん這いになり狼のような立ち方になったあいつは牙や爪も狼そのものであり姿が人間じゃなかったら狼と見間違えるほどになっていた。

「・・・ほぅ、悪くない。」

先程言っていた逃げてとはこのような状態になると知っていたからか。
まったく、俺の周りにはなんでこういう奴ばかりいやがる。

「・・・お前、俺のことはわかるか?」

「・・・グゥルルル・・・」

相変わらず威嚇を続けている
言葉も理解していないようでどうやら意志の疎通は不可能なようだ。

「・・・しょうがねぇ。」

威嚇を続けている以上いずれ襲ってくるだろう。
それなら・・・





「来るなら、とっとと来いよ。」







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