第1章 憎い敵・・・でも、好き【赤頭巾】
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あの時、アイツに会ったときからずっとアイツが気になる・・・。
普通の人間には分からないだろうが、あの匂い・・・。
何故か、あいつの匂いは普通の人間のじゃなく、少し、狼の匂いが混じった独特の匂いだった。
なんで、赤頭巾の奴があんな匂いを持っていたのか疑問でしかなかった。
それから、考えればずっとアイツのことばかり考えている。
そんな時だ──。
俺が森の中にある小さな小屋を見つけたのは・・・
見るからに人が住んでそうな雰囲気の小屋
しかしなんでこんな所に・・・?
そう思いつつ、俺はその小屋に近づいてみることにした。
近づくと、匂いなどがわかり人が住んでるか否か分かるし、生活感があるかなどで外からでも色々把握できる。
だが、こんな所に小屋を作って生活してるのが人間だとしたらそうとうな死に急ぎだ。
狼しか寄り付かねぇこんな場所に建てるとは・・・、
そして、どんどん近づいていくとあることが分かった。
やはり、ここは人が住んでいる。
そして、小屋の外からでもわかるこの匂い・・・、
「この匂い・・・、前森で会った奴の匂いじゃねぇか。」
前出会った、不思議な女・・・。
しかし、今日は前と違って狼の匂いの方が強い。
前は人間の匂いの方が強かったのに・・・。
前からそいつのことが気になっていたこともあり、1回あいつがなんでここにいるか聞いてやろうと俺は小屋の窓を開けようとする。
扉を開けようとしたが、頑丈に開けられないように鎖などがつけられていた為、窓ならと思い来てみたのだが・・
ここだけ閉め忘れていたようで、普通に窓があいた。