第8章 蜜柑/幸村精市
精市は妖艶な笑みを浮かべて、合図もせずに侵入した。
イッたばかりの私のそこには、精市のは苦しいくらいに大きかった。
「そんなに締めなくても…どこにも行ったりしないよ…」
精市は私を抱きしめ、首筋や胸に沢山キスをした。
「自分で、するのと、どっちがいい?」
腰を打ち付けながら途切れ途切れに精市は言う。
「あっあっ、、せい、っち…の方っっ!」
それを聞いた精市は、嬉しそうに笑って腰の動きを早めた。
私が精市の乳首をなぞるように触ると、精市の肩がビクッと上がった。
それが嬉しくて、腰を振られながら、精市の乳首をなぞったり摘んだりした。
「はっ…はっ……、イクよっ!」
そう言うと、素早く抜いて私のお腹に白い液体をぶちまけた。
「が、余計なことしなかったら、もう少し頑張れたのに…」
精市はそう言って私の横に倒れ込んだ。
「…。高校卒業したら、フリーターにはならなくていいよ…。」
「え?」
「俺の奥さんになってよ。」
「え、、え!?なんかそれ、プ、プロポーズみたいだよ…?」
驚きを隠せない私に、精市は優しく微笑みかけた。
「みたいっていうか、それしかないだろ。指輪はまだ無いけどね…、予約、しといてよ。」
「精市…大好き!」
そう言って私は精市に抱きついた。
「…。」
その瞬間、お腹に出されていた白い液体が、精市の脇腹に付いて精市は何とも言えない表情になっていた。
私はそれが可笑しくて、あははと、声を出して笑った。
精市がしてくれた予約を何年後かの楽しみに、私は今日も精市を愛してる。
Fin.