第2章 2杯目
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シャワーを頭から浴びる。
「………はあ」
何故かため息が出てきた。
今日は1人で朝から情報を得ようと連絡を取ってたのに
口が固いのか全く引き出せなくて、接待だった。
疲れた。
そのままさっさと帰って寝ようなんて思ったら
初めて会った男とホテルである。
あの時の違和感。
なんだろう、もう1人いる感覚。
仕事柄、ポーカーフェイスの人なんて腐る程いる。
透くんは器用そうだからその類なんだろうな。
「羨ましいなあ」
さっさと浴びて、脱衣所に移動した。
ホテルの小分けの化粧水と乳液の封を切る。
明日はちゃんとケアしないとな。
なんて思いながら透くんのいる部屋に戻る。
「おかえりなさ……髪は乾かしてないんですか?」
コーヒーを淹れたようで、部屋に香りが広がっている。
私のタオルでまとまっている髪の毛を見て
コーヒーを飲みながら一言、そう言った。
「うん、後で乾かそうかなって思って」
「それじゃあ風邪を引いてしまいますよ。
僕で良ければ乾かしますが」
「面倒じゃない?私、髪長いし」
「全然、嫌じゃなければやらせて下さい」
「じゃあ…お言葉に甘えて…」
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