• テキストサイズ

いつかふたりで 【呪術廻戦/狗】

第6章 あなたとともに




「でも…、夕練は…?」

元々約束をしている訳ではないけれど。
1、2年で空いているメンバーは、姉妹校交流会から何となく集まって鍛錬に励んでいた。


聞くとまた、悪戯な笑顔が返ってくる。

「おーかーか」

言って笑った。
ピースしたままの中指を折り、人差し指を一本立てて口元に持っていく。


 “ みんなには内緒 ”


ーーと、言われた気がした。


ドキドキと胸が早鐘を打つ。
口元が無意識に緩んだけれど。





ーーその時ふと、過ったのは。

望まない番である三須の顔だった。
Ωにとって番であるαは心も身体も繋がった特別な存在。




番である繋がりはないけれど。


ーーでも。
棘くんが大好きだと言うこの気持ちは。


この気持ちだけは、
番いとか、発情期〈ヒート〉とか、身体とか、全部何も関係のない、純粋な自分の気持ちだから。

やっぱりどうしようもなくて。
胸が痛むけれど。

それが何処か、心地の良い痛みにも思えた。





/ 70ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp