第4章 同級生
それから数日が経った。
唯はその後3日間学校を休み、復学した。翌日には任務も実技も訓練も、以前と変わらず熟す日々。
「おはよう、棘くんっ」
変わらない柔らかな笑顔の唯。
その首元は普段は制服で隠れていたが、真新しいチョーカーで隠している事が多かった。もう何の意味の成さないチョーカー。暗証番号は彼女だけが知っているはずだった。
相変わらず彼女は、同級生として棘に声を掛ける。
それ以上でも、それ以外でもなく。
棘もそれに、そのまま応えた。
今まで通り変わらない、
この気持ちに、蓋をして。
彼女にこの気持ちを、気付かれないように。