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いつかふたりで 【呪術廻戦/狗】

第2章 君を想う




side you **

唯はその後ろ姿に手を伸ばす。

靄のかかったようなぼんやりとした視界に映る人影。


ーーいかないで。


声を出しても届かない。

行ってしまう。
行ってしまう…。

苦しくて、胸が張り裂けそうなくらいに辛くて。



「……守ってあげられなくて、ごめん…」



涙が滲んだ。

必死に伸ばしたその手を、温かい掌が包み込む。


誰?
貴方は誰?

私は、誰を追いかけているの?


聞き覚えのある優しい声。
大好きな音。


い か な い で。


置いて、行かないで……。





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