第1章 日常
三度出した後、アナウンスまでの時間は騎乗位で楽しむ。
それが大宮スタイル。
四度目がある事もあれば、ないこともある。
45分でこの回数射精出来るのは一見早漏気味に思えるが、自分を貫く男大宮はいつだってほぼノー前戯。
自分は過去に撮影した動画をブースで鑑賞し、昂った状態で入室してくる。
全く濡れていない秘所へ押し込もうとされて以来、入室と同時にローションの膣への挿入をいやらしくおねだりするのが定例になった。
「気持ちぃよう…良いの?私が気持ち良いように動いて」
最後の騎乗位への体勢移行時は抜かない。
これも毎回の事である。
返事の解りきったそれを聞きながら、腰を前後に擦り付ける優菜は厭らしい吐息を吐きながらそれに夢中になる。
「ぁぁ!それ、もっと…シて?凄くイイ…」
返事は言葉ではなく行動で。
割れ目を広げクリトリスをぐりりと押す大宮と、言葉と膣圧で応える優菜。
「こっちも…、乳首苛めて?」
クリトリスを攻める手とは逆の手を、自らの乳首へ誘導した優菜は
それを機に腰を上下に動かし始める。
「大宮さんの、凄く気持ちぃ…はしたなくて、ごめ、なさ…ぃっ」
数え切れぬ程絶頂を経験した女にとって、自らの性感帯など知り尽くしているだろう。
艶めかしく果てた女の中で、棒扱いされた大宮はムクムクと硬さを取り戻していた。
「ァンっ!今イってる、のにぃ…!!」
堪えきれずに下から突き上げ始める大宮は、やはり終始無言。
射精の前に聞こえて来た5分前のアナウンスで、四度目は無理と悟り速やかに抜いて部屋を出ていった。
とんでもなく自分勝手な性行為であるが、彼は客なのでこの関係に特に問題はない。
顧客満足度が解りにくい客ではあるものの、繰り返し指名するという事がその答えなのかもしれない。
行為中は無言である大宮が初回利用時に記入したリクエストの設定を見事に演じ続ける優菜への
「いつも通り」の注文。
性風俗を利用する客は、本当に色々だ。