第14章 夢の果てまで
「おれがあそこにいるの、がいるから。のいるとこに、いたいから」
拙い喋り方で
「だから、言われたから……会うまで少し時間かかった、お金溜まった、会いに来た」
そう纏め、こてんと顔を傾げる。
よくよく見ればネアの無表情な顔は少しばかりやつれ、服や髪は擦り切れている。
希少種である彼がどんなことをして稼いだのか、奴隷出身のにはすぐに想像がついた。
の目に涙が浮かぶ。
頬を伝ってはボロボロと零れ、肩が震える。
ネアの狂った純情が悲しいのか、それに付け込む人間が許せないのか、そんな金で抱かれる自分が虚しいのか。
ただただ涙が溢れて仕方がなかった。
嗚咽を漏らしながら、泣き続けるをネアはきょとんと見つめる。