第13章 弄玩
は娼館の薄暗い一間に通される。
ムードのある部屋を妖しく照らす関節症、中心に備え付けられた大きなベッド。
過剰なほどに充実した設備の風呂場。
は手持ち無沙汰に館長を待つ。
カルファはあくまで経営者であり、娼館の主はまた別にいるという。
そしてその主から、いわゆる客を取る為の手解きをされるらしい。
緊張した面持ちで部屋の片隅に座り込んでいると、扉が開いた。
びくっと視線を其方にやると、そこには小柄な兎の少年が立っていた。
全身を覆う真っ白な癖毛が愛らしく、額の部分では前髪のようにクリクリとカールしている。
ほっそりとした華奢な体躯、つぶらで幼げながらも意思が強そうな黒い瞳。
真っ直ぐに伸びた長い耳が時折ピクピクと動き、こちらの様子を伺う。
真っ赤なベストと緑色のショートパンツを着こなした姿は如何にも軽やかで活発な少年そのものだ。