第11章 主従
「繋がった部分からちゃんが発情してるのが伝わってくるぜ」
の胸がドキンと脈打つ。
「ちゃんもやってみるか? ヴィークに自分の命令に従わせるんだ」
「そ、そんなこと出来ません……!」
は当然のように拒絶するも、アルドは二人の会話を固唾を飲んで見守るヴィークに淡々と告げた。
「よし、今からちゃんの命令は俺からの命令も同じだ。ヴィーク、逆らうなよ?」
ヴィークの背筋がゾクゾクと震える。
自分の陥った状況に目眩がするような興奮を覚えながら、
「ッ、は……はい、アルド様……、様……何なりと、お申し付けください……」
二人の前に膝をつき、ベッドの上に伸ばされたアルドの足先を取る。
そして忠誠を違うようにキスをする。
同様に、縮こまったの爪先にもゆっくりと触れる。
しっかりと手入れされた爪、美しい黒毛。
そんなヴィークの手がの爪先に優しく触れ、端正な顔を足に近づける。
の素足に、ちゅ、と唇を落とした。
ヴィークからのキスを皮切りに、も徐々にこの倒錯的な行為を受け入れ始めていた。
自分よりも数倍大きく逞しい黒豹の男を生娘でも見るような目で眺め、そっとキスされた爪先でヴィークの顔を持ち上げる。
ヴィークは一瞬驚いたように視線を揺らすも、黙ってを見据えた。