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首輪をつける

第7章 後始末


ネアの視線がカルファに向かう。

カルファは射抜くようなネアの眼差しにピクリと肩を跳ねさせるも、

「お前は他の冷血動物と違って、少しは愛情とか分かりそうだったからこうして丁寧に話してやったんだが……見込み違いか?」

冷静に続ける。

ネアはに絡み付く力を少し弛めた。

「でも。でもそいつ、おす。ちがうの?」

「そーだよ、そーだけどじゃあお前俺も殺すのか? 他の使用人も? 料理長も?」

ネアが俯けば、その幼げな頭にカルファが語りかける。

「よく考えろよ。全員殺して回って、そこに何があんだよ」

ネアは長考の後、顔を上げた。

「じゃあ……やめる」

カルファがほっと胸を撫で下ろしたのもつかの間、

「ここにすむ。すんでずっと、ずーっと、まもる……」

酔いしれたような表情を浮かべてを見下ろした。

「えっ」

「だめなの」

ネアに見つめられると、カルファはモゴモゴと口ごもる。

「いやそれは……お、俺さあ……実は、蛇、そもそも生理的に無理なんだよね……」

カルファのしっぽの先端は恐怖に膨らんで、全身の毛も逆立っている。

「だからその舌をチロチロってやんのとか、まじで勘弁っつーか……」

恐怖に歪んだ顔で言い、じっと見つめるネアの視線に耐えかねて叫んだ。
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