第3章 -3-
「まさき先輩にとって・・・俺なんて弟みたいな存在かもしれないけど、俺は好きだから!俺はっ・・・まさき先輩が好きだから・・・離れていかないで・・・」
今度は泣きそうな紘の声が耳に届いた。
「・・・紘?泣いてるの?」
コロコロと表情を変える紘が可愛くて、私は微笑みながら彼の顔を覗き込んだ。
「・・・泣いてないっ」
紘が私から顔を背けてぐいっと半袖の制服のシャツから伸びたその細い腕で目を拭った。
私はそんな紘が可愛くてたまらなくて、小さく彼の額にキスをした。
「!?」
驚いて目を見開く彼に、そっと微笑んで見せた。
「私もずっと好きだったよ、紘のこと。・・・紘が年上の私をどう思ってるのかわからなくてずっと言えなかったけど。」
「ほんと!?先輩、本当!?」
紘が飛び上がって私の肩をがっしり掴む。
「うん、私も好きだよ」
その後・・・・泣き出した紘を慰めていたら・・・演劇部のみんなに見つかって・・・からかわれて・・・打ち上げ&お祝いとか言ってカラオケに繰り出したんだっけ・・・。