第11章 【五条/シリアス】最愛のあなたへ
夢中で舌を絡め合うと、彼はそれに応えるようにさらに深く口付けてくれた。
お互いの口内を貪るような情熱的なキスはすごく気持ちが良い。
「……っ、ん……」
悟とのキスはすごく甘くて幸せだ。
幸福感で満たされる。唇を離したタイミングでそっと目を開けた。
悟の顔がよく見える。彼の青い瞳はいつも不思議な魅力を持っていて、惹き込まれるような感覚に陥る。
しばらく見つめ合っていたけれど、ふと我に返って恥ずかしくなって目を逸らした。
一気に体が火照った感覚がして、心拍数も跳ね上がる。
唇が離れると、悟は少し残念そうに口をへの字にした。
「なんで目、逸らすの」
「……なんか恥ずかしいから……」
正直に答えると、悟は不満げな顔を見せる。
彼はもう一度私にキスをして、両手で頬を挟むように私の顔を固定する。
至近距離でお互いの顔を見つめ合う形になったまま、彼の唇がまた私に重ねられた。
「ん……ッふ……」
唇の表面がぬるりとした舌で舐めあげられて、私は思わず身を硬くしたけれどすぐに力を抜いた。
くちゅくちゅと音を立てながら、何度も何度も執拗に繰り返される口付け。
開いた唇から舌が侵入してきて上顎や歯列の裏側を撫でられるたびに、身体の奥底からじわじわと快楽が込み上げてくる。
「んぅ……っは、ぁ……」
頭がぼんやりとしてきた頃、悟はゆっくりと唇を離した。
唾液の糸が引いてプツリと切れる様が見える。それが妙に艶めかしくてドキドキした。
二人とも息が上がっていて、私はぼーっとした頭で悟のことを見つめる。
「ゆめ、好きだよ」
悟はそう言って私の首筋に噛み付いた。鋭い痛みが走ると同時に全身に甘い痺れが広がる。
「初めて、僕の全てを捧げても良いと思ったんだ」
小さな声で呟かれて、悟の言葉の意味を考える暇もなく、私は再び彼の唇を口付けを受け入れた。
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