第1章 Prolog1 覚醒stranger
自分の事がわからず内心焦っているとお構い無しにクロウリーが鏡に向かって問いかける
「さあ闇の鏡よ!この者をあるべき場所へ導きたまえ!」
「………………」
「ご、ごほん…もう一度 闇の鏡よ!この者を───」
「どこにもない…」
「え…?」
「この者のあるべき場所はこの世界のどこにもない…無である」
最初の時と同じように無であると言われクロウリーはまたしてもこんな事ありえないと呟き始める
そして私に向き直るとどこの国から来たのかと聞かれるのでそのままの事を伝える
「聞いた事のない地名ですね…」
「私もツイステッドワンダーランドという地名を聞いたのは今日が初めてです」
「とりあえず1度図書館で調べてみましょう」
クロウリーと共に先程いた図書館へやってきた2人
なにやら分厚くて大きな本を何冊か抱えて机に広げるクロウリー
横から覗き見てみるが難しい言葉が並んでいてよく分からない
しばらくしてクロウリーが本から顔をあげこちらに話しかけてくる
「やはり、ない 世界地図どころか有史以来どこにも貴方の出身地である日本という名前は見当たりません。嘘をついてるんじゃありませんか?」
「そんなはずありません!確かに私は日本出身です!」
「うーん…こうなってくると貴方がなんらかのトラブルで別の惑星、あるいは異世界から招集された可能性が出てきましたね」
「異世界…」
話がとんでもなく壮大になって来て頭がパンクしそうだ
別の惑星、異世界なんておとぎ話の中の話ではないのか…
「何かここへ来る時に持ってきているものはありませんか?見るからに手ぶらですが…」
「さっき調べましたが本当に手ぶらみたいです…」
「うーん困りましたね…魔力の無い人間をここに置いておく訳にも行きませんが保護者に連絡も取れない無一文の若者を放り出すのも教育者として胸が痛みます…」
私、優しいので とすでにお決まりになったセリフと共に悩む素振りをするクロウリーだがそうだ!と急に閃いたというように笑顔をむけてくる
「学園内に使われていない建物があります 昔寮に使われていました そちらをしばらく宿として提供しましょう その間に貴方の故郷に帰る方法を探るのです!」
教育者の鑑だ!など自画自賛をしているがこちらとしてもとても助かる提案だ
早速その建物に案内してもらう事になった
