第3章 EPISODE1 深紅の暴君
ただの別れの挨拶のはずなのにそう思えない視線を残し元の席に一瞬で戻って行ったリリアにまた一同は目が点になる
「ま、まあそんな訳でディアソムニア寮は少し特殊な奴が多いイメージだな 魔法全般に長けた優秀な生徒が多い 寮長のマレウス・ドラコニアは世界でも5本の指に入る魔法士と言われてるくらいだ」
「マレウス君は正直、やばやばのやばだよね〜つかそれを言うならウチの寮長も激ヤバなんだけど」
「ほんっとにな!タルトを1切れ食ったくらいでこんな首輪付けやがって!心の狭さが激ヤバだよ」
「ふぅん 僕って激ヤバなの?」
「そーだよ 厳格を通り越してただの横暴だろこんなん」
「エース!後ろ!」
首輪をつけられた事実を思い出して堰を切ったように文句を並べるエースの後ろには入学式で見た髪の赤い男の子が仁王立ちしていた
先程までペラペラと不満を上げていたエースはデュースの声で後ろを振り返る
「でぇっ!寮長!」
「おっと、リドルくん 今日も激ヤバなくらいかわいーね♩」
「ケイト あまりお喋りが過ぎるとそのよく回る口ごと首を跳ねてしまうよ」
「いやいや勘弁してよ〜」
「コイツ入学式で俺様に変な首輪つけたやつだゾ!」
「君たちは昨日退学騒ぎになった新入生か…人のユニーク魔法を変な首輪呼ばわりするのをやめてくれないかな」
リドルは話に聞いていた通りとてもルールや伝統を重んじている…過ぎている人物のようだ
ハートの女王のルールで昼食後は15分以内に席を立たなければいけないらしく早く教室に戻るよう催促された
また変なルールで角砂糖が必要だと言ってリドルはその場を後にした
「ひぇ〜焦ったぁ…」
「超カンジが悪いんだゾあいつ」
「こら!失礼だぞ!」
リドルが居なくなった食堂では近くにいたハーツラビュル寮の生徒が口々に不満や恐れを呟く
それを聞いたトレイはフォローする様に発言した
「…寮長は入学して1週間と経たずに寮長の座についた 少し言葉がキツくなりがちだけど、寮を良くしようと思っての事で根は悪いやつじゃないんだ」
「根がいいやつはいきなり他人に首輪を着けたりしないんだゾ」
「ははは…」
「あれは暴れたグリムが悪いんでしょ」
「ぐぬぬ…でもあの首輪いきなり魔法が使えなくなるし、苦しくなるしで大変だったんだゾ!」
「ん?リドルくんのユニーク魔法のこと?」
