第1章 Prolog1 覚醒stranger
夢中で走り回っていると図書館のような部屋に迷い込む
本が先程の棺のようにぷかぷかと浮いている
「ここは…どこなの?」
「俺様から逃げられると思ったかニンゲンめ!早く服を…」
今度こそ追い詰められもう逃げ場がない
諦めていたその時視界外から何かが飛んできてグリムに当たる
「ふぎゃっ!痛てぇゾ!何だこの紐!?」
「紐ではありません 愛の鞭です」
また新たに聞きなれない声がしそちらに視線を移すとシルクハットに羽の着いたマントカラスを思わせる仮面をつけた全身黒づくめの男性が立っていた
「やっと見つけましたよ 君、今年の新入生ですね?」
その男性はグリムを鞭で捕まえながらこちらに話しかけてくる
しかし新入生、扉(ゲート)、使い魔などよく分からない事を立て続けにまくし立てられ何も反応ができない
その間にもグリムとその男性は言い合いをしている
そしてグリムの口を塞ぐとこちらに近づいてきた
「まったく どれだけせっかちさんなんですか…とっくに入学式は始まっていますよ 鏡の間へ行きましょう」
「まってください!新入生とか入学式とか…よく分からないのですが」
「おや?君まだ意識がはっきりしていないんですか?」
そこからも扉とはあの棺の事だとかそれまでの世界に別れを告げ、新しく生まれ変わるだとか空間転移魔法がどうとか全然話についていけない
「とりあえず歩きながら説明してあげます 私優しいので」
「は、はぁ…」
自分で自分の事を優しいという人ほど怪しいものもないが…
とりあえずその人について図書館を後にした