第10章 9
ナミ屋とニコ屋の提案でと町に行く事になった。
せっかくのリゾート地なのに町に行けないのもどうかと思い、本屋のついでぐらいならと了承した。
目的は服を買うことらしくまずは服屋に行くと少し入りづらそうにしていた。
煌びやかな雰囲気に緊張してるらしい。
緊張している様子が何だか小動物のように思えてほっとけなくなった。
俺は先に店内に入ってやる。
俺は店内をざっと見てソファに腰を下ろした。
の買い物を見守る。
はシンプルな服が好きなのだろう。
その上、動きやすい服ばかり選んでいた。
店員にワンピースを当てられたは少し顔を赤くしてその服を戻した。
そのワンピースはによく似合っていた。
と買い物は思っていたより有意義なものだった。
は昨夜俺がうなされていた事には全く触れなかった。
道中の会話も俺は聞き役だったが、表情をコロコロ変えて話すは見ていて飽きない。
水分を取ると言うもっともらしい理由をつけてカフェに入った。
こいつの話をもっと聞いていたかった。
もうすぐ、遂にドレスローサに入る。
ドフラミンゴと顔を合わす事にもなるだろうか。
ドフラミンゴの事はよく知っている。
奴には地獄を見て欲しい。
俺はずっとこんな事ばかり考えていた。
そんな中、今こいつといる時間は気持ちが落ち着いている。
ずっとを側に置いておきたい。
これからドレスローサに向かうというのに、こんな感情をもっている自分に驚いた。
本屋でも本の好みが似ていて本を読み終わったら交換する約束をした。
こいつの感想は楽しみだ。
船に戻るとみんなと話そうに話しているを遠くから見ていた。先程から気がつくと目で追ってしまっている。
楽しそうなの笑顔から目が話せなかった。
俺は、ふとにあのワンピースをプレゼントしようと思った。
ハート海賊団はみんなお揃いのツナギを着ている。
シャチやペンギンが勝手にお揃いにしたのだが、新しくクルーになった奴があのツナギを始めて着た瞬間はなかなかいいものだった。
さすがにツナギは着せられないが、俺が選んだ服を着ていてほしい。それにあのワンピースん着たを単純に見たい。
俺は服屋に戻った。