第10章 9
人口呼吸に全く抵抗がなかったわけではない。
でも、そんな事言ってる場合ではない。俺は医者だ。
後ろで麦わら屋が何かを言っていたが、構わず人口呼吸を続けた。
蘇生には成功はしたが、このままではこいつは死ぬ。
幸い、手術できる環境が整い手術をする。
手術は無事に成功した。
俺は手術の成功が嬉しかった。
麦わら屋がずっとに付いていた。
なかなか起きないの診察をしようと医務室に行くと麦わら屋は眠ってしまっていた。
無理もないだろう。飯も食わずに2日も付きっきりだ。
何かあれば対応出来る様に俺は医務室に残って本を読んだ。
が目を覚ました。
状況が飲み込めていないに状況を説明する。
麦わら屋を起こす。この二人は付き合っているんだろうか。
麦わら屋に限ってそんなことあるのか。
しばらくして、買い出しを終えの様子を見に行くと1人で寝る支度をしていた。
麦わら屋も黒足屋も男部屋だという。
他の連中も町に行ってしまっている。
ここから男部屋までだとの変化に気がつかない。
俺は医務室に寝ることになった。
は男と同じ部屋に寝る事に抵抗ない様子だったが
俺をソファに寝かす事をには少し抵抗した。
会ったばかりの男を少し信用しすぎだろうと思う。
まぁ、俺も病人を襲うつもりは全くない。
俺はこれからの作戦について考えながら眠りについた。
手から何かが離れる感覚に目が覚めた。
するとが部屋から出ていくところだった。
コラさんの夢を見ていた気がする。
俺は夜、うなされてしまう事がある。コラさんの夢を見ている時が多いのはわかっていた。カッコ悪い所を見られたな、なんて考えてるとが帰ってきた。
慌てて目を閉じる。
は俺に布団をかけて、自分のベッドに戻った。
俺はうなされててが手を握ってくれたのか。
そのおかげで俺は落ち着いたのか。
カッコ悪すぎだろ。
がかけてくれた布団からは、の匂いがする。
俺はしばらく眠れなかった。
麦わら屋の声で目が覚める。
俺が医務室で寝ていた事に怒ってるみたいだな。
俺は事情を説明した。
麦わら屋は納得してなさそうだった。